素晴らしい作家の皆様と共に展覧会を開催できることを心から嬉しく思います。いつも応援してくださる皆様のおかげで、このような素敵な機会をいただけることに感謝申し上げます。私の展示作品はこちらの6点の予定です。

・さくら展 (2017)より「桜筏」「鏡桜」
・雪月花展 (2023)より「富士桜」
・小さな新作　Bloomシリーズより「春初」「春満」「春梅」「春碧」

改めて、『さくら展』から6年も月日が経っていることに驚きました。この年は、カメラと共に奈良の吉野山、京都、弘前など日本の桜の名所を巡り撮影旅をしました。今となっては、奇跡の桜巡りと感じます。特に印象深いのは『桜筏』を撮影した青森の旅です。

青森といえば、私の尊敬する写真家・柴田 祥さんが活動する地です。展覧会で拝見した花筏の作品に心を揺さぶられ、飛行機で訪れた初めての青森。5月も近い頃でしたが、まだ雪がところどころに残ることに驚き、そして憧れの弘前城公園へ参りました。ちょうど満開のタイミングで訪れることができ、夜明け前から、昼間の美しいお堀の桜、そして夜中まで桜の世界に浸り、撮影をしました。2017年はもちろんコロナ前ですので、夜明けと共に、弘前城公園には大勢の家族連れや恋人たち、友人連れが集いはじめ、夜になるにつれて続々と地元の方々で溢れ、あちこちでお花見の大宴会が開かれていました。

青森の長い長い冬を乗り越え、やっと訪れた桜の咲く春を祝福する人々。夜更けの提灯と響く笑い声、そんな雰囲気がまるで夢のようで居心地が良く、心より幸せなひと時でした。その時に感じた思いを込めて制作した作品「花筏」この度久しぶりに桜の頃に展示できることになり、大変嬉しい思いです。ぜひご覧いただければ幸いです。